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インド・カリンポンのゲストハウス。
宿泊施設(地下1階地上3階建) インド・カリンポン - 2012年計画完了
インド・カリンポンの僧院を訪れる外国人(欧米人・日本人)のための宿泊施設。地元でよく使われているレンガ積みを仕上げをせずにそのまま表現するよう計画した。吹き抜けた中央にダイニングホールを設け、ここにみんなが食事に集まり、ひとつの家のような雰囲気が生まれるよう期待している。
長崎県五島列島のひとつ小値賀島にある築100年以上の古民家の再生。
宿泊施設(2階建) 長崎県小値賀町 - 2010年完成
東洋文化研究家であるアレックス・カー氏監修のもと、古民家(廃屋)を長期滞在型宿泊施設に改修。
インド・カリンポンのチベット仏教僧院
僧院(3階建) インド‐カリンポン - 2007年計画完了建設中
チベット仏教の活仏/ニンマ派高僧であるニチャン・リンポチェ師の僧院の計画。敷地はインド北西部カリンポン郊外にあり、18600㎡ほどの斜面地である。寺院、僧房、教室、図書室、食堂、研究所、宿泊施設などからなる複合施設で、山の中腹にある敷地になじむように配置計画がなされた。
本堂の工事風景(2011年頃)
モルタルで細部のデザインをしていきます。
この建物の形式は、伝統的なチベット仏教寺院のものを踏襲しているわけではありません。
4本の矩形の塔、列柱と軒・庇のグリッドが有機的に融合するイメージです。
このような宗教建築では全体の構図と各部のプロポーションを良くすることが大切だと思っていますが、
今のところ、わるくない。
本堂の工事風景(2010年頃)
やっと本堂が立ち上がってきました。
すでに廃墟の貫禄。
階段室塔の内部。
このゴツゴツした存在感を活かしたいので、階段室は仕上げをしない予定です。
現地の左官アーティストによる装飾。
モデルは日光東照宮です。
内部の様子。
少し悪魔的な感じもします。
近代的な建築教育を受けてきたものにとって、こういった装飾に抵抗がないわけではないが、
建築という人工物と大地という自然、あるいは、論理的な思考と人の心の中の無意識的な不合理
なものの間を取り持つために、こういう装飾が必要なのだとも思います。
無機的だった建築物に生命が吹き込まれるような気がします。
研究棟の工事風景(2009年頃)
かたちが見えてきました。
ここまで来てやっと現地の施工スタッフが建物を理解してきたようで、やる気を出して仕事をしてくれるよ
うになりました。
それまでは、図面や指示を無視して、作っては壊しの連続でした。
現場とのやり取りは、ニチャン・リンポチェ師のお弟子さんの井之元さんが間に入ってくださってメールと
電話で行なっています。
本堂3階から研究棟を見たところ。
研究棟のバルコニーからの眺め。
本堂3階からの眺め。
素晴らしい景観です。まるで極楽。
研究棟の詳細。
外壁はレンガ積みの手仕事の痕跡を残したいが、防水性に問題あり。
そこで、シャブシャブのモルタルをバケツでかけて水が染込まないようにしています。
石積みの石は、現地の斜面から出てきたもの。
積み方は、現地の職人から提案されたもの。
本堂の工事風景(2008年頃)
コンクリート打設風景
その場でセメントと砂利を混ぜてコンクリートをつくっています。
柱と柱頭部の形状は、図面で確認して決定。
型枠は工場製作です。
本堂の躯体の様子。
持ち送り部分はレンガをコンクリートに埋め込んでいます。
本堂正面。
これが、だんだん寺院らしくなっていきます。
基礎部分には工事で斜面を削った時に出てきた石を積みます。
研究棟の工事風景(2008年頃)
柱と梁と床が鉄筋コンクリート。足場は竹を縄で縛りつけているだけです。
壁はレンガ積み。近所の農家のおばちゃんが一つ一つ積んでいます。
窓は木製(サラソウジュというたいへん硬い木)。
大きな建物だが、手作り感満載です。
詳細です。ブルータルな感じが迫力あります。